提灯探訪ブログ

提灯や祭りについていろいろなんでも話しています。

[仕事場だより]2012/01/24

円筒型あんどん製作

今回、高橋提燈本店の近くにショールーム「あかりの展示室」が出来るということで、展示品として円筒型行灯（あんどん）を製作することになり、作業にとりかかりました。


 通常の提灯は、骨目が平行になっているので、折り目を付けて畳むことが出来ますが、この行灯は網目になっているので、提燈と違い縮めることはできません。

しかし「灯り」を入れると、竹骨動きのあるシルエットが浮き上がり、灯りがともっていない時とでは印象が変わります。

名称未設定 3.GIF 提燈の取っ手は通常金属製のものを使いますが、木製の取っ手を付けました。今回は温もり感のある製品を作りたかったので、和紙以外の部分は木製の材料を使用することにこだわりました。

上下木側の外側は黒く、内側は赤く着色することにしました。こうすることで外見は提灯の様な感じになりますが、内側を赤くぬることで、赤と黒のコントラストがモダンな印象与え、立体感が増したように感ました。

そして仕上げに光沢が出る塗料を木材部分に塗りあげ、円筒型行灯（あんどん）の完成です。

こうして出来上がってみると、提燈と違い縮めることはできませんが、竹骨の巻き方や木材の使い方でまた違った照明が作れるということがわかりました。

「あかりの展示室」には、今回私が製作した、この円筒型行灯（あんどん）だけでなく、様々な提灯や、行灯、が展示されているので、興味のある方は是非見に来て下さい。

製作部Ｍ