提灯探訪ブログ

提灯や祭りについていろいろなんでも話しています。

[店頭日誌]2012/01/18

提灯のふれあい授業

洛央小学校の小学校4年生の生徒さんが児童が伝統の仕事に携わる人との、ふれあい授業ということで朝11時に当社にご来店されました


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お店に隣接している「あかりの展示室」にて授業を始めました。

「まず提灯はいつも、どんな処で見たことがありますか」と質問をしたら「お祭り!!」と言う答えが返ってきました。

「もう一つ、京都で八月にある、提灯を使う行事を知りませんか」と聞いたら皆さん首をひねっていました。
「地蔵盆を知りませんか」と聞くと「町内でやっている・・」と返してくれました。

京都の夏の子供行事といえば、まず「地蔵盆」だと思っていた私は、地域の伝統行事に対して子供たちの意識が希薄になってきていることに、少しさびしさを感じました。

生徒さんは一人一人、職人さんへの質問を用意してこられていました。
いろいろな質問がありました。
「提灯作りで難しい処はどこですか?」
「お仕事は全て難しいですね。簡単に出来る仕事はなかなかありませんよ。」

「提灯を作っていて嬉しかった事は何ですか?」
「お祭りなんかで、明かりのついている提灯を見て、大勢の人々が『綺麗やなあ』と言っている声を聞くときです」
などなど、小学校四年生の素朴な疑問に答えていきます。
生徒さん達は、だんだんと場の雰囲気にも慣れ、リラックスして質問が出始めました。

「今まで作った提灯で1番大きな提灯は何ですか」と尋ねたので
「愛知県一色町の大提灯祭りの提灯です」と答えました。
 どの様なお祭りかが分らないようだったので、祭りの様子の写真を見せると、
「うわぁ?!すげぇ!おおきい」とみんな大興奮です。

「提灯を作る上で1番気をつけていることはなんですか?」
「お祭りや催しで使われる提灯は、お客さんの希望の注文に答えられる様に気を付けています」

最後の質問は
「伝統のお仕事についてどう思われていますか?」 
「お客様に提灯を使っていただく→注文をうけたまわる→提灯を作る→お客様へ提灯を渡す。
この『繰り返し』を続ける事が『伝統』だと思っています。この伝統を守り、仕事を続けることが一番大切な事だと考えています。」
とても奥の深い問いだったので答えるほうも、慎重に答えました。


このように、いろいろお話しているとすぐに時間は過ぎ、訪問学習は無事おわりました。
いろいろ難しいところもありましたが、うまく伝わったでしょうか?

最後に、生徒さんから、本日の学習の「発表会の招待状」をいただきました。
手作りの招待状で楽しいイラスト入りです。是非行きたいと思いました。

Y・T